銚子の「めど」(と銚子の由来)
 

ホームへ戻る  

 銚子の新漁港(第3魚市場)にあるポートタワーや”うおっせ”のあたりを地元の人は「めどばな」と呼びます。上の写真の左側に穴のあいた岬の突端が見えるでしょう、それが「めどばな」です。今現在ポートタワーの駐車場には無線電信局の発祥の地の碑があります。それが右側の建物とアンテナです。ちなみに今写真に写っている部分は、現在は埋め立てられて港の敷地になっています。

 普通に読めば「夫婦が鼻」は「めおとがはな」ですが、銚子の人は「めどばな」と言います。他の土地の人はこうは読みませんよね。
 何故こういう言い方になったか私自身最近まで知りませんでした。実はこうだったのです。

 昔っからの言い方ですが、穴のことを「めど」っていうのをご存じですか?汚い話ですがお尻の穴を「けつめど」っていいませんか?(銚子だけか?)
 次に、先端やはしっこの事を「はな」とかって言いますよね。「めどばな」の「はな」って言うのはこの岬の先端のことなんです。

 つまり「岬の先端の穴」のことです。ですから、昔ここは「はなめど」と呼ばれていました。それが呼び方が汚らしいっていうのもあって「夫婦が鼻>めおとがはな」って書くようになりましたが、未だに銚子の人は「めど」って言っています。

 聞いてみれば「なーんだ」ってことなのですが、まー雑学ってところで。。。


 ついでにですが、「銚子」っていう呼び方ですが、今で言う「おちょうし」の事(徳利>とっくり)ではありませんよ。よく勘違いされるのは、銚子の地形がとっくりに似ているので「ちょうし」なんだと思われることです。

 「おちょうし」っていうのは今では普通には見かけなくなりましたが、結婚式の時に「三三九度」でお酒を巫女さんがついでくれるあれですよ、ひしゃくみたいなのです。あれが「銚子」です。
 大きな酒の溜まっている所から小さな注ぎ口になりますよね、それが利根川の幅広い川幅が銚子の河口部でちょっと絞り込まれて狭くなっているのに似ていることから「銚子」って名付けられたのです。
 ですから全国に「銚子>ちょうし」っていう地名が結構多いのには驚かせられます。いずれも、たとえば広い道がそこで急に狭くなったり、川幅が狭くなったりしているあたりにその呼び名が使われているようです。(例>銚子滝>滝の落ち口で川幅が狭まっている。)

 確か江戸時代なんかは、今の銚子には「ちょうし」っていう呼び方は無くて小さな村が点在していただけだったはずです。