『明日吹く風』


明日の事は、明日になって見なければ分からない。
当然だ・・・。
でも、こうしたら結果がどうなってしまうのか、
それが分かれば、後悔なんて言葉、きっと無くなるんだろうな。
と、少年は考える。

以前から、少年には、とても大事に想っている、少女がいた。
その少女は、同じクラスの一つ後ろの席。
いつも、お互い、何か事あるごとに会話を交わし、
クラスの他の者たちからも、一目おかれていた。
いわゆる、公認の仲とでも、言うのだろうか・・・。

でも・・・。

少年にとって、かえってそれが、障害となっていたのだ。
そう、余りに仲が良すぎて、あと一歩が踏み出せなかったのである。
それによって、全てが壊れてしまう事が、とても怖かったのだ・・・。
単なる友達としてなら、最高の相手。
しかし、既に少年の中では、もう単なる友達などでは無かった。


そして、ある日・・・。
何処かでその歯車が、壊れた・・・。

ついに、少年は、意を決したのである。
そう、少年は、その想いを打ち明けたのだ・・・。


今、その少年は、決して後悔はしていない。
何故なら、明日は明日の風が吹くのだから・・・。


Tomoi Fujisaki

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