推 察 2003/05
利根川河口周辺での釣果の落ち込みについて(ダムの排砂の影響が考えられる?)
行政は何をしているの?
自然を破壊しているだけじゃないか
!!(`_´)
ここ数年、利根川河口周辺では釣果が芳しくない事が多くなっています。 この状況は数年前からなのですが、その事象について色々と人から聞いたりした話をまとめてみると、一つの仮説に辿り着きました。 あくまでも、素人が伝聞により推測していることなので、ご指摘がありましたらメールにてでもご意見を賜れれば幸いです。 笑って読み飛ばしていただいても結構ですが(^_^;
まず、いつ頃から釣果が落ち始めたかというと、(私が最近釣りに復帰した以降では)第一弾は1998年の豪雨からだと記憶しています。 この年の夏に起きた豪雨で西川峰子の栃木の家が全壊したのは、覚えている方も多いと思います。 さらに翌年も同じくらいの豪雨が関東を襲いました。 その時は釣果は落ちた物の、徐々に取り戻されてきたのです。 この時期ついては、カモメ大橋の影響が考えられますね。(土砂の流出) そして2001年の夏頃?利根川水系でダムの排砂が行われました。 その年の秋に、やはり、豪雨があったのですが、これが致命的になった要因と推測されます。 ダムの排砂についてその悪影響の解説は簡単に申しますと、ダムの底にたまっているのは「砂」ではなく「ヘドロ」なのです。 それが下流域に流されるのですから、影響は推して知るべしですね。 命ある物は生活の場を失います。 そしてなぜかそのヘドロは、河口部に集中して堆積するのです! その2001年に、川口の第3漁港の沖提(通称、メドバナ)の直ぐ目の前にある「根」が半分以上埋まってしまっていると言うことを、ある釣船の船頭さんから聞いたのです。 ただその時には、その根の高さなどは聞かなかったのですが・・・。しかし、いずれにしてもその根が半分以上埋もれているって事は、その根の上部も堆積物の影響を受けているっていうことです。 ここでちょっと話は変わりますが、北海道でニシンの漁獲高が激減したことについて述べてみます。 この現象と並行して北海道の森林開発が行われていたことについてです。 以前までは、ニシンの不漁は自然現象(海流)によるものだと思われていたのですが、最新の定説は、森林開発により土砂が河口域に流れ出してニシンの産卵場所が確保できなくなった、と言うものです。 これは、産卵場所としての海草の減少と一致しているのです。 同じようなことは、沖縄でも珊瑚の死滅を招いているようで、人間が環境に与える影響の大きさを物語っていると思います。 さて、ここで又銚子の話に戻ります。 沿岸域の浅場の根には、多くの海草(カジメ等)が有ります。 その海草には多くの魚たちが産卵しているはずです。 事実、上記98年の豪雨以来、河口域でのノッコミ(産卵のために浅場に来ること)のアイナメが激減しました。 水深50〜60mの深場ではそれなりにノッコミも釣れてはいるようですが。 ノッコミのアイナメの見分け方については、体表面に黄色のまだら(婚姻色)があるので直ぐにわかります。 また、利根川河口周辺での船釣りによるアイナメも極端に釣果が低迷しています。 他の河川の河口域(中川など)における情報が有りませんので、一概に結びつけることは危険かもしれませんが、オバカな私の頭ではそうとしか考えられません。 さらに今年4月に知り合いの方から聞いた話ですが、その方は通年、黒生近辺を散歩しているそうなのですが、この2〜3年海岸や漁港のスロープに打ち上げられる海草の量が極端に減ったそうです。 これも一概にひっくるめるのは危険ですが、上記の事の裏付けと思われます。(思いたい??) そういえば一昨年あたりから銚子大橋以下の浚渫が続いております。利根川側の波崎漁港の水深も、一昨年に大橋近辺では岸壁部分で1m!、防波堤の外側でも1.5mしかなかったことを思い出しました。 利根川で刺し網漁をやっている漁師さんが「浅すぎるよ!」ってぼやいていましたっけ。 以上、とりとめもなく書き綴ってみましたが、やはり、豪雨>増水>土砂の流入+ 排砂>豪雨>増水>ヘドロの堆積、これによる河口周辺の根回りの海草の死滅&減少そして砂泥部がヘドロに覆われることにより、魚の産卵場所が激減し、利根川河口周辺における魚の減少に多大な影響を及ぼしているのは否めないと思います。 2003/12 追記 |