東日本大震災の記憶
 
- 質量とエネルギーの等価性() -
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  という公式は、計り知れないほど膨大なエネルギーがあれば物質が誕生する可能性があることを表しています。
 公式が発表されると、物質をエネルギーに変換することができれば強力な兵器が作れるのではないかという発想から、核爆弾の開発が行なわれました。
 上記の公式に従って計算すると、わずか1gの質量でも膨大なエネルギーを持っていることが分かります。じっさいに計算してみましょう。

E と m は変数。c は定数。
小数点以下はで表示しています
0.001Kg × 299,792,458m/s × 299,792,458m/s
=89,875,517,873,681.764J(ジュール)

1J/sec = 1w ですから、
89,875,517,873,681.764J / 3600秒
 =24,965,421,631.57826777778wh
 =  24,965,421.63157826777778Kwh
 ≒  25,000,000Kwh

 一般家庭(標準4人世帯)の年間電気使用量を3,400Kwhとすると、1円玉1枚(1g)で、1年間にわたって7,000世帯以上の電力を供給すること可能です。

 広島に落とされた原子爆弾のエネルギーは約62,800,000,000,000J(諸説あり)です。このエネルギー量は、1円玉が持つエネルギー量の約69.9%です。「1円玉の持つエネルギーで都市を吹き飛ばすことができる」と表現されることがあるのも納得できます。
 広島原爆には、約50Kgのウラン235が使用されました。このうち核分裂を起こしたのは約1Kgと推定されているそうです。
 1Kgのウラン235は、核分裂によってエネルギーを放出し、0.68gの質量欠損が生じます。
 たった0.68gの質量欠損によって大勢の人々が犠牲となり、多くの家屋が破壊され、大量の放射性物質がまき散らされました。

原子力の歴史
1907年 アインシュタインが を発表。
1945年 アメリカが世界初の核実験を実施。
広島・長崎に原子爆弾が投下される。
1951年 アメリカが世界初の原子力発電に成功。
1963年 東海村で原子力発電の実験に成功。
1966年 東海発電所で商業用原子炉の運転が始まる。1998年運転終了。
1979年 アメリカのスリーマイル島原子力発電所で炉心溶融事故(レベル5)
1986年 ソ連のチェルノブイリ原子力発電所で爆発炎上事故(レベル7)。
1999年 東海村JCOで核燃料加工中に臨界事故(レベル4)。
2011年 福島第一原子力発電所で炉心溶融事故(レベル7)。
計算に利用したウェブサイト
http://keisan.casio.jp/