東日本大震災の記憶
 
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津波火災


 宮城県気仙沼市は津波が押し寄せたあと大火に包まれました。津波によって流された重油が火種となって、移動しながら街を燃やしつくしました。
 学校などの堅牢な避難所が津波によって浸水した場合、漂流物によって火災に巻き込まれる可能性があります。
 地震発生直後、避難所に指定されていた門脇小学校(宮城県石巻市)には住民の自動車が100台程度駐車していました。校庭の自動車は津波によって校舎側に流され、燃え上がりました。その後、さまざまな瓦礫が流れ着き、校舎までもが燃え上がりました。強固な建物は瓦礫をせき止め、火災が発生しやすい状況を作ってしまいます。

 以上のように、東日本大震災では、津波火災によって二次避難・三次避難を強いられた人たちがいました。このことは、火災に強い避難所や避難方法が必要であるという課題を浮き彫りにしました。
 非難した後も、状況によっては更なる避難が必要です。

*海水に浸かった自動車の電子部品は時間がたつと発火することがあります。自動車を置いて避難するときは、バッテリーの端子を外しておくと火災の発生を防ぐ効果があります。しかし、津波の到達時間を考えると、バッテリーの端子を外す暇など無いでしょう。