東日本大震災の記憶
 
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震度とマグニチュード
 震度とは、ある地点での揺れの強さを示すものです。それに対して、マグニチュードとは地震そのものの規模(エネルギーの大きさ)を表す単位です。単位はMです。
 緊急地震速報が発せられた時は、内容を確認して対応しましょう。

【震度】
 同じ震源の地震でも、A地点では震度6なのに、B地点では震度3だったりします。揺れの大きさは、地盤などの条件によって変動するのですが、一般的に震源から遠いほど震度は弱くなる傾向にあります。
 震源から同程度の距離でも震度に差が出ることがあります。埋立てによって造られた土地は地盤が弱く揺れが大きくなります。東京は埋め立て地が多く、大きく揺れる地域が数多くあるそうです。
 地盤の違いだけではなく、建築物の構造や高さによっても揺れの大きさは異なります。地震と共振する条件(構造や高さ)が揃うと揺れは大きくなります。このため、「建物の高さが何メートルだから揺れが大きくなる」とは一概には言えません。高層ビルでは、揺れの大きい階と小さい階があるそうです。

【マグニチュード】
 地震によって放出されたエネルギー量はマグニチュードという単位で、M 1やM 2という表現をします。Mの値が1増すごとにエネルギーは約32倍になります。M 3は、M 1の約1,000倍のエネルギーを持っています。
 東日本大震災が発生する前は、日本の最大震源エネルギーは1707年(宝永4年)の宝永地震で、M 8.4でした。日本では、M9クラスの地震は起きないだろうとされていたのですが、約300年ぶりに記録が更新され、日本の最大震源エネルギーは、M 9.0になりました。東日本大震災が想定外の地震と表現されるのはこのためです。
近代大地震(M7.0以上)
1923年9月1日 関東大震災(M7.9)
1948年6月28日 福井地震(M7.1)
1964年6月16日 新潟地震(M7.5)
1968年5月16日 十勝沖地震(M7.9)
1978年1月14日 伊豆大島近海地震(M7.0)
1978年6月12日 宮城県沖地震(M7.4)
1983年5月26日 日本海中部地震(M7.7)
1993年7月12日 北海道南西沖地震(M7.8)
1995年1月17日 阪神・淡路大震災(M7.3)
2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震(M9.0)
 
【緊急地震速報から読み取れる情報】
 緊急地震速報は、震度5弱以上の揺れが予想されたときに、震度4以上が予測される地域に対し発表され、テレビやラジオを通じて届けられます。緊急地震速報には誤差があるのですが、国民に危険の大きさを知らせるために発せられます。誤差は後で修正されます。
 では、速報から読み取れる情報とは何なのでしょうか。以下の例を使って説明します。
地震速報の内容 読み取れる情報
時間 15時23分  
震度 5強 ・震度5強という情報から、大きく揺れる地震であることが読み取れます。
規模 マグニチュード6.2 ・マグニチュード6.2という情報から、地震のエネルギーは小さくはないけれど大きくもないということが読み取れます。
震源 ○○県中部 ・震源が陸地なので、津波の発生は無いことが読み取れます。
深さ 約10Km ・深さ約10Kmという情報から、震源は浅く、震源に近い地域では大きな被害が出るであろうことが読み取れます。

 実際の地震速報は次のように発せられます。
 「○○○地震速報 15時23分頃地震がありました 地震の規模はM6.2 震源は栃木県北部 震源の深さは約10Km この地震による津波の心配はありません」